白樺王子の愛するブログ

ほんとうのしあわせのために

秋の訪れ

コスモスの咲く頃に


今朝はとても清々しく秋の訪れを感じるような朝でした。ふと、生前の祖父と、一緒にコスモス満開の昭和記念公園で夢中になって写真をとりまくった日のことを思い出しました。

祖父は根っからのカメラ好きで、僕以上のマニアでしたし、人生にかけるウェイトも重かったと思います。

僕が物心ついたときにはすでに両親は離婚したあとで、母親の実家で育ったので、祖父は僕の父親代わりのような存在でした。

その頃はカメラなんてまったくもって興味がなかったし、祖父が取った写真なんて見ても何も感じなかったのに、まさか大人になって同じように興味を持つとは…。

祖母が他界して数年、祖父は一人で暮らしていましたが、母が心配して近所に呼び寄せたことで、祖父と話す機会が増えたので、自然とカメラの話で盛り上がるようになり、遂に一緒に撮影に出かけることになったのです。

物腰は柔らかいですが、内面はバリバリの昭和がんこ爺さん。常にマウントを取ってこようとするところがうっとおしくも思っていましたが、まぁ、楽しそうな姿を見ていれば付き合いきれそうだったので大人しく笑っていました。

撮った写真を見せてもほとんど批判でしたが、ごく稀に褒められると嬉しかったのを覚えています。その頃の僕は極端に批判されることを嫌がっていたので、それ以降一緒に撮影に出かけることはありませんでしたが、この時に教わった花の撮り方は今でも僕の撮影の基本として心に残っています。

風の強い日で、コスモスなんてすぐ風になびく花を撮るのは至難の技でしたが、苦戦しながらもいいと思える一枚が撮れると嬉しいもんです。

祖父が亡くなった後も、何度も同じ場所を訪れてコスモスを撮るたびにあの日のことを思い出します。

夏もいよいよ後半戦、暑さも和らいできて寝苦しい夜も少なくなって来ましたが、油断して風邪をひかぬようご自愛ください。